けっきょく南極宮地さん

 

 さる9月16日深夜、わたくしの推しである宮地眞理子さんがMBSラジオの生放送番組『あどりぶラヂオ』でパーソナリティを担当されました。100分間、CMなしで曲を挟みつつ宮地さんが喋りっぱなしという、ファンにとって空前の贅沢コンテンツでした。

 

 あらためて考えてみると、彼女が主たる生業としているリポーターという職業の性質上、宮地さんが自身のパーソナルな部分について語る機会というのは、意外なほど無かったわけです。住人十色やミステリーハンターとしてのロケでも、宮地さんの仕事はあくまで取材対象を立てることであり、「私が私が」を出すことではない。宮地さんもそのあたりを非常にわきまえておられて、著書である『地球のふしぎを歩こう』も、おおむねそのスタンスで執筆されています。

 

 でもファンとしては、宮地さんが今ハマっていることとか、こんなおいしいものを食べたとか、面白い映画を見たとか、時々はそういうエピソードも発信してほしいなという欲求はやっぱりあるわけです。

 

 あの『さんま御殿』にゲストとして出演したときですら、男女の話がテーマであったにもかかわらず(オンエアされた部分を見る限り)明石家さんまが投げてくる針をうまーくかわし、私生活を匂わせるようなトークはほぼ回避していました。もっとも、宮地さんのような人が男女問わずモテないわけはないので、彼女が生々しい恋愛話を一切しないのは我々ファンの心情に配慮したサービスであり優しさだとぼくは勝手に思っていますが。

 

 なので、珍しく宮地さんの口から近況や趣味嗜好が聞けた今回のラジオはものすごく満足度が高かった。冒頭、「近況なんですが、私、今年の5月で、なんと……」と溜めが入ったときはドキッとして、もしや「人妻になりました」か!? と、いっしゅん心の準備も決めましたが、違いました。5月から通信制の大学に通い始めたとのこと。いや、もし結婚報告だったらそれはもちろんめでたい話なんですけども。

 

 前半は学校での勉強内容とボイストレーニングと大好きなお酒の話題がひとしきり、番組後半はミステリーハンターの本分として今まで訪れた海外での体験談いろいろ。とくに南極ロケでアルゼンチンの調査隊に同行した際、めちゃくちゃモテた(いわく「空前絶後のモテ期」)話は、笑ってはいけないけど笑ってしまったのですが、『地球のふしぎを歩こう』にも書かれていない面白エピソードなので、ここで詳細を書くのはやめておきます。いつかまた別の機会で宮地さんが語ってくれるでしょう。

 

 番組で読まれたお便りにもありましたが、宮地さんの声はとても落ち着くし、トークも上手だし、深夜に聞いてるとこのまま夜が明けないといいのにと思うくらいいつまでも聞いていられます。定期的にラジオにも出てくれたらうれしいな。

 

 ※これを書いている途中に知ったのですが『あどりぶラヂオ』はなんと今日で最終回らしい。