箸の持ち方を直したい

 

 トイレをギリギリまで我慢する。天気予報が雨なのに傘を持とうとしない。真冬でも薄着。箸の持ち方がおかしい。昭和のバカ小学生かと思うが、ことし43になろうとしている自分のことなので、いよいよまずいと思えてきた。

 

 とくに箸の持ち方は毎年正月に「今年こそ直そう」と決意するものの、おせちがうまいなどの理由により毎年三が日のうちに断念、「また来年がんばればいいや」と一気に362日先送りしてしまい一年の計もへったくれもあったものではない。

 

 お箸をちゃんと持とう。大人になろう。そう決意させた理由のひとつは自分と同じく箸の持ち方がおかしかったはずの弟がいつの間にか綺麗に矯正していたことにあった。兄上もその気になればこれしき容易きことにござるぞと正しい箸の持ち方でスイスイと黒豆や蒲鉾や鯑をつまんでは鮮やかに皿に運んでいくその姿に兄の焦燥はつのるばかり。このままでは沽券に関わる。今年は、今年こそは箸の持ち方を直そう。

 

 去年の正月に撮った画像で見ると、現在、ぼくの箸の持ち方はこのようになっている。


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 まず親指の構え方がおかしい。これでどのように箸を動作させるかというと、正しい使い方とは反対に上の箸を固定し、親指の付け根を使って下の箸を動かすのである。ちゃんとした持ち方ができている人にはやりにくくてしょうがないと思うが、ぼくの場合これで大抵のものが掴めてしまうのがよくない。

 

 「お箸 持ち方」で検索したサイトを参考に、正しい持ち方を実践してみる。

 

お箸の正しい持ち方 - 箸のはしばし

 

 上の箸を鉛筆と同じように持って動かし、下の箸は固定する。やってみると、やはり42年使っていなかった筋肉を使っているのだろう、めちゃくちゃに難しく、思うように先端でものが掴めない。ふつうの人が幼稚園くらいでクリアしているステージを四十過ぎてやり直しているのだから無理もない。今日もこの持ち方できつねうどんに挑んでみたら、右手が腱鞘炎になるかと思うほどビリビリに疲れてしまった(油揚げがあんなに重いものだったとは……)。

 

 しかし、いくつになっても新しいことにチャレンジするのは心がワクワクするものだ。慣れない箸使いで悪戦苦闘しながら必死に王将で餃子を食べているオッサンを見かけても、どうか笑わず心の中でエールを送っていただきたい。2月中には矯正完了する!