『オデッセイ』感想・マーズスランプ二人ぼっち(犬なんかよばなくてもくる)

 映画『オデッセイ』観てきました。おもしろかったです。 注・・・以下、ネタバレあり。 未見の方はお戻りください。  ぼくがいちばん 「うおおおおお!」 ってなったのは、ある地点でワトニーが砂に埋もれた 「何か」 を掘り出そうとし、時を同じくして地球ではワトニーの意図を察知したカプーアがその 「何か」 をよく知る人たちの元へと向かう、あのシーンです。  「あっ・・・もしかしてこれは・・・あああ!! マーズパスファインダーだああーーー!!!!!」 と気づいたときは鳥肌で思わず座席から立ち上がりそうになりました (立ち上がりませんでした)。 実際に1996年に打ち上げられ、1997年7月に火星に着陸、膨大な写真とデータを地球に送信した実在の火星探査機で、映画の中盤、ワトニーの足元に突然現れた四角いルンバみたいなあの機械は、マーズパスファインダーのいわば本体であったローバー探査機 「ソジャーナ」 です。 ソジャーナ.jpg 火星の岩石を調査するソジャーナ。かわいいですね。  ソジャーナについては、Wikipediaにこんな記述があります。  マーズ・パスファインダー - Wikipedia
ローバーはあらかじめ「地球との通信が一定時間途絶した場合、着陸機に近づくこと、ただし着陸機には乗ってはいけない」とプログラムされていたことから、カール・セーガン記念基地のまわりをさながら子犬のごとく(故障するまで)廻っていたであろうと考えられる。
 地球と交信できなくなったあとも、着陸機のまわり10メートルの範囲内をくるくる走り続けていたみたいなんです、たったひとりで。 そしてそのまま砂に覆われてしまった。 だからワトニーによって掘り出されたとき、どれだけうれしかっただろうなあと思いますね。 大はしゃぎしてハブの中を走り回っていたもんね。  もちろんこれは映画の中のお話で、実際のソジャーナは今でも火星表面で砂に埋もれていると思われます。 でも、人類はおそらく、ぼくが年をとってじじいになるころまでには、火星への有人探査を実現するでしょう。 太陽系の外へ向かって行ったパイオニアボイジャーにぼくらが再び会うことは、さみしいけれどもうない。 でもソジャーナや、土星の衛星タイタンに着陸したホイヘンス・プローブは、いつか必ず人間が行って彼らを回収するはずです。 「やあ」 とかなんか言って。  だから人間と科学の力を信じて、それまで待ってなよ。 きっと誰かが迎えに行くだろうから。 と、劇場からの帰り道、冬の空を見上げながら思いました。 あと実家のわんこに強烈に会いたくなりました。 次の休みに帰ろう。  それにしても映画と現実が交錯してどこまでがフィクションなのか分からなくなるこの感じ、本当に楽しいわあ。 いやー宇宙って本当に素晴らしいもんですね。