読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

やっぱり、ベトはすごかった

タイトル詐欺みたいなんですが・・・モーツァルトのピアノ協奏曲第20番二短調について書きます。 泣く子も黙るケッヘル466番である。 ははー。 この時代の協奏曲には、第一楽章の終わり近く、 「ここはソリストの好きなようにやったんさい」 と楽譜に何…

日本に、朝比奈隆がいてよかった。

本邦のクラシック音楽ファンにとって朝比奈隆をどう評価するかは、けっこう避けては通れない問題で、それはかつてのカラヤンに対するそれと同じような、ある種の踏み絵となっている。 ぼくは90年代の、まさに朝比奈ブーム華やかなりし時期、何度か朝比奈と…

楽は三十三間堂に満ちて

フジ三太郎には月見ソバがよく似合うと言うが、 ブルックナーには仏像が似合う。 先日、京都に来た知人といっしょに、三十三間堂へ行きました。 三十三間堂なんて、ぼくも小学校の修学旅行以来だったんですけど、いや最高ですよここ。 観光名所としては清水…

猛暑日と田園交響曲 ~ 過剰な人工の楽園都市NO.6

毎日暑いですね。 せめて音楽だけでも避暑したいと思い、棚から取り出してかけたCDがベートーヴェンの 「田園」 だったりすると、もうだめだ。 あ、暑い。 そして過剰だ。 この交響曲は。 これまでに幾度もトライはしているのだが、ベートーヴェンの交響曲の…

いちばん行きたいとこは冥王星のプールサイド

グスターヴ・ホルストが組曲 「惑星」 を作曲したのは1916年のこと。 それから14年後の1930年、カルロス・クライバーや宇野功芳が生まれた年に、クライド・トンボ―が太陽系の第9惑星となる冥王星を発見。 新惑星発見の報を受けたホルストは第8曲 「冥王星」 …

宇野功芳「真夏の第九」

宇野功芳指揮の第九が聴ける日が来るなんて…。 宇野功芳/指揮 真夏の「第九」 2015年7月4日(土)いずみホール 宇野功芳(指揮) 丸山晃子(S)、八木寿子(A)、馬場清孝(T)、藤村匡人(Br) 大阪交響楽団、神戸市混声合唱団 ベートーヴェン:歌劇「フィ…

人類がいなくなったヴィヴァルディの 「春」

中学一年のとき、音楽の授業でヴィヴァルディの四季から 「春」 の第一楽章を聴かされ、その感想を書きなさいと言われた。 ぼくがクラシック音楽に開眼するのは中学二年まで待たなければならず、そのときはまだ音楽鑑賞を積極的な趣味にすらしていない段階だ…

もう半分はグルダのせい

カルロス・クライバーと並ぶぼくのヒーロー、フリードリヒ・グルダ。 ぼくが三十五歳にもなってピアノを習いに行くなどという酔狂を始めた理由の半分はモーツァルトにあり、あとの半分はグルダにある。 でもグルダの音楽にちゃんと出会ったのは、没後ずいぶ…

ブリュッヘンを思い出す

たしか、あの日ぼくは風邪で体調を崩してひいひい言ってた。 熱もあった。 さいわい咳は出てなかったので、行こうと思った。 早くからチケットを買って、休暇にするつもりでいたのに、よりによってその日に会社が昇進試験の一次日程をねじこんできたもんだか…

名曲名盤主義と、ぼくがぼくであるために

クラシック音楽愛好家は、楽曲と同等か、あるいはそれ以上に 「演奏家」 というものを重視する。 それがクラシック音楽鑑賞の最大の醍醐味であるのは間違いない。そうでなければ極論、ひとつの曲に対してひとつの演奏があればこと足りるということになって、…

一足飛びに時代を前進させた、英雄という名の英雄

あるバンドがメジャーデビューしたとする。ファーストアルバムはオーソドックスなロックのスタイルを踏襲しつつところどころ実験的な試みも盛り込み、荒削りながらもみずみずしい初期衝動をかき鳴らして見せた。 続くセカンドアルバムもファーストの音世界を…

モーツァルトの虹色のメロディ。

中学高校時代、まだクラシック音楽を聴き始めのころ、宇野功芳氏が折にふれ「いちばん好きな作曲家はモーツァルト」と書いているのを読んでは、「モーツァルトの何がそんなにいいんだよ」と思っていた。 なるほど小ト短調の交響曲などは十代の感受性にもそれ…